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スマートハウスを支えるHEMS、その価格と補助金についてご紹介(前編)

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スマートハウスの中心的な役割を果たすHEMS。このHEMSの導入によって効率的な電気の運用が可能になることから電気代の節約に繋がり、大変魅力的に思えます。

それでも、HEMSを導入するには相応の費用がかかるのではないか心配される方もいらっしゃると思います。

 

そこで本記事ではHEMSの価格帯をご紹介し、国や自治体から受けられる補助金にご説明します。

 

HEMSとは?

HEMSとは、Home Energy Management Systemの略称です。電気やガスをリアルタイムで管理して、スマートハウスの根幹となっているシステムです。家電とネットワークで繋がり、スマートモニターを使い電力の使用状況を監視できます。また、エアコンを外出先から起動させたり、IHクッキングヒーターを外出先から切ったりとスマートフォンでの操作も可能です。

 

HEMSが目指しているところは、エネルギーを見える化し節約、そして無駄なCO2の排出を抑えるところにあります。国が積極的にHEMSの導入をバックアップしており、補助金なども出ています。

 

HEMSの価格帯

HEMSはメーカー(事業者)によって価格帯が異なります。例えば、2015年5月現在で価格公表されている一例として下記のHEMSがあります。

 

【太陽光】

事業者 名称 価格 備考
NTT東日本 フレッツ・ミルエネ 21,000から 初期登録費用+無線親機+分電盤計測器(120A)の金額。
さらにフレッツ光 初期費用がかかる。
パナソニック スマートHEMS 【新築】
約23万~28万円
【リフォーム】
約11万円~20万円
工事費別、運用費ゼロ円。
エディオン エディスマHEMSスタンダード 68,040円(税込) 工事費別、月額利用料 270円(税込)から
デンソー HEMS ナビエ 226,800円(税込み)

 

このようにHEMSの価格帯はメーカーや種類によって大きく異なりますが、数万円単位から数十万円以上の費用が発生することは避けられないようです。

 

それでは一つひとつのメーカーを詳しく見ていきましょう。

 

NTT東日本

フレッツ・ミルエネは、家庭の節電や電気料金節約に繋がるサービスです。家全体の消費電力を確認、家電ごとの消費電力の見える化、ランキングなど通常のHEMSの機能は一通りついています。それに加えて、エコアドバイス、CSV出力、遠隔家電操作などもついています。

 

遠隔操作可能な家電は、エアコン、電動窓シャッター、エコキュートの3つです。それぞれ使えるメーカーが決まっていますので、NTT東日本でHEMSを導入する場合は、使える家電を把握してから契約するようにしましょう。これらの機器との連携は、スマートフォン、タブレット、パソコンから可能です。

 

NTT東日本 フレッツ・ミルエネ
https://flets.com/eco/miruene/

 

パナソニック

パナソニックは、「スマートHMES」をHEMSの製品として販売しています。

 

スマートHEMSは、本体と専用アプリで操作が可能です。本体では、省エネ支援、快適支援、AiSEG2の3つができます。例えば、省エネ支援の機能としては、リアルタイムで発電状況や消費電力など、電気の流れが表示されます。太陽光パネルをつけていれば、そこで発電された電力を数字で表示してくれます。

 

消費電力についてもどの家電が一番電力を使っているのか、上位3つまでを表示してくれる機能があります。電気代を詳細に見ることができるので、余分に電気代がかかっている部分を見つけたら、節電の対策を練りましょう。また、時間帯の電気料金が一目でわかるように、グラフで表示してくれます。どの時間帯の電気代単価が高いかわかるため、かしこく電気を使えます。

 

HEMSと接続できる機器として、エコキュート、エアコン、天井埋め込み型空気清浄機、電動窓シャッターと連携が可能です。リアルタイムで電気消費量を監視するために、スマートモニターではなくスマートフォンに表示させることもできます。

 

パナソニック スマートHEMSホームページ
http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/aiseg/

 

エディオン

家電販売店エディオンの「エディスマ・エネルギー管理システム」は、一般家庭向けのHEMSサービスです。電力の見える化、家電機器の制御ができます。スマートモニターは使わずに、スマートフォンやパソコンなどネットワークに繋がれたデバイスからリアルタイムに情報を受け取ることができます。

 

見える化により、消費電力量、発電量、売電量など60分単位でグラフを自動で作成してくれます。過去のデータと比べることもできますので、電気料金の変動を簡単に確認することができます。

 

また、付帯サービスとしてHEMS太陽光発電システム見守りセットを提供しています。このサービスは、エディスマHEMSで収集した発電データ、発電システム情報や気象データを分析し、発電状況を遠隔監視します。もし、何か異常が見つかったら、個人への連絡、サービスセンターから人の派遣などをおこない、太陽光発電の保守メンテナンスをおこないます。

 

エディオン エディスマ ホームページ
http://www.edion.co.jp/edisma/hems.php

 

デンソー

デンソーのナビエは、住宅の様々なデバイスとワイヤレスで繋がり、エネルギーの最適化をおこないます。接続可能な機器として、リチウムイオン蓄電池、エコキュート、全館空調PARADIAがあります。リチウムイオン蓄電池は、電力会社や太陽光発電による電気を、必要に応じて蓄積します。ためた電気は停電時に非常用電源として利用でき、家電や住宅に長時間電力を供給できます。

 

また、PARADIAは、24時間稼働の空調システムです。常に部屋の温度を適正温度に管理してくれます。湿度を調整した空気を、部屋じゅうに送り出し常に快適な状態を保ちます。空気が常に清潔な状態に保たれるため、花粉症やハウスダストなどアレルギーがある人に優しい作りです。デンソーは、このようにエアコンではなく部屋全体の温度や空気の管理システムとHEMSを組み合わせたシステムが特徴です。

 

デンソー HEMSナビエ ホームページ
https://www.denso.co.jp/ja/products/consumer/jutaku/hems/

 

HEMSに対する補助金の現状

日本は省エネ社会を目指し、2030年までにZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現を目標としています。ZEHとは、1年間においてご家庭で消費した電気と創出した電気の差がゼロ以下になる住宅を言います。その要となる機器が、太陽光発電システム、蓄電池、HEMSなどです。

 

そして太陽光発電システムや蓄電池を導入する際は国から補助金を受けることができ、またHEMSでも補助金の交付の対象になることがあります。ただし、平成26年のHEMSに対する補助金交付は行われていないようです。

 

HEMSに対する補助金の過去実績を確認すると、平成23年度、平成25年度に交付が行われています。2年毎の交付と考えれば、平成27年度にもHEMS補助金交付のチャンスが考えられましたが、ありませんでした。実際、経済産業省のホームページを確認すると、HEMS関連事業に関する下記の発表が行われています。

 

『平成27年度「大規模HEMS情報基盤整備事業」に係る補助事業者(執行団体)の公募について』 http://www.meti.go.jp/information/publicoffer/kobo/k150227001.html

 

また、経済産業省発表の『平成27年度「大規模ホームエネルギーマネジメントシステム情報基盤整備事業」に係る補 助事業者(執行団体)募集要領 』によれば、下記の文言が記載されています。

 

「本事業では、平成26年度に構築した大規模なHEMS情報基盤を活用し、その標準化等を実施することで、家庭部門において経済性の高いエネルギーマネジメントを実現します。これにより、民間主導によるHEMS普及を加速化し、省エネ・ピーク対策に貢献することを目的とします。」
(引用:平成27年度「大規模ホームエネルギーマネジメントシステム情報基盤整備事業」に係る補助事業者(執行団体)募集要領 )

 

このことから、 平成27年度以降にもHEMSに対する補助金が交付される可能性がありましたが、実際はありませんでした。

 

では次回後編で、過去のHEMS補助金の事例、地方自治体の補助金について見ていくことにしましょう。

後編はこちら>>

2017/05/13

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