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パワーコンディショナーって何?太陽光発電初心者に知ってほしいパワコンの選び方

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出典 http://solar-off.com/shopdetail/000000000045/

 

屋根に太陽光パネルが載っている家が増えていますよね。

  • 自宅で発電した電気を使っうことにより、電気料金をおさえることができる
  • 余った電力を売って、収入を得ることができる
  • 災害などで停電してしまった時でも、太陽光があれば自宅で電気が使える

など様々なメリットがあり、太陽光発電を導入する住宅が増えています。

 

太陽光発電システム導入には、「太陽電池パネル」と「パワーコンディショナー」が必要になります。「太陽電池パネル」は太陽の光を集める物で、屋根に載っている物を見かけることも多いのでイメージがしやすいと思いますが、
「パワーコンディショナー」という単語は初耳だ、という方も多いと思います。
実はこのパワーコンディショナー、選び方を間違えると太陽光発電のメリットを失ってしまう可能があります。

 

そこで、パワーコンディショナーとはどんなものか?どう選ぶのか?についてお話ししたいと思います。

 

 

パワーコンディショナーは太陽のエネルギーを「使える電気」に変換するもの

まず、パワーコンディショナーのことを理解するために、太陽光発電のことを抑えておきましょう。太陽光発電は、太陽の光を電気エネルギーに変換する「太陽光パネル」と、変換した電気を家庭用の電気へ変換する「パワーコンディショナー」の2つで構成されています。このどちらが欠けても太陽光発電は機能しません。

 

太陽光パネルは、屋根の上についている大きなパネルのことです。このパネルは、太陽の光を電気に変換しています。しかし、変換された電気は、一般家庭で使うことができません。電気には、「直流」と「交流」と言われる2つの種類があります。日本の一般的な家庭では、交流が使われています。
太陽パネルで作られた電気は、直流のため家庭で使えるように交流に変換してあげる必要があります。その役目を担っているのが、パワーコンディショナー。略してパワコンです。

 

パワーコンディショナーは、直流から交流に電気を変換して、家庭で使える電気を生み出しています。これがなければ、どんなに太陽光パネルをつけたところで、その電気を使うことができません。パワーコンディショナーで変換された電気は、家中の電線を通りそれぞれの部屋へ送られます。ここで余った電気は、電力会社に売電することができます。このように、パワーコンディショナーは太陽光から得た電気を使うために、なくてはならない存在なのです。また、電気の変換以外にも、蓄電池への充電や、電力会社へ売電するのに適した安定した出力を整える役割も持っています。

 

そんな重要な役割を果たしている「パワーコンディショナー」ですが、目にしたことがある方はあまりいません。機器自体は、通常は家庭用エアコン程度の大きさで、ブレーカーの近くなど外からは見えにくい所に設置されます。そのため、太陽光発電を導入するまでは、見たことがない方がほとんどです。

 

発電量、費用対効果に直結するのは「最大定格出力」と「変換効率」

パワーコンディショナーの基本性能として、最大定格出力と変換効率があります。この2つの言葉の意味をしっかりと抑えておかなければ、間違ったパワーコンディショナーを選んでしまう可能性が大きくなりますので、しっかりと把握しておきましょう。

 

まず、パワーコンディショナーが出力可能な電力の最大値を、最大定格出力と言います。何度も言いますが、パワーコンディショナーは、太陽光パネルの電気を、家庭で使える電気に変換する機能を持っています。太陽光パネルから100Aの電気が出力されても、パワーコンディショナーが最大で80Aしか出力できなければ、20Aは無駄となってしまいます。基本的には、バランスよく同じくらいの最大出力値を持つ太陽光パネルとパワーコンディショナーを選ぶようにしましょう。

 

そして、もう一つ知っておかなければいけないのが、変換効率です。変換効率とは、太陽光パネルが集めた電気を、コンディショナーが使える電力に変換する効率のことです。例えば、容器に入れたホットケーキミックスを、フライパンに移すとき、どうしても容器にホットケーキミックスが残ってしまいますよ。容器にホットケーキミックスが残れば残るほど、ホットケーキの大きさは小さくなります。

 

これと同じように、電気も直流から交流へ変換する際にロスが生じます。このロスが多ければ多いほど、使用できる電気は減ってしまいます。逆に、変換効率が高いほど家庭で消費できる電力や売電収入を増やすことができます。変換効率はメーカー、製品により様々で、多くは94.0%9〜95.0%、高性能の物だと97.5%にもなります。このたった数%で、年間の売電量に数千円の差が出る場合もあるのでバカにはできません。選ぶ前には、変換効率はしっかりと確認しましょう。

 

もちろん変換効率の高い製品はそれだけ価格も高い傾向にあり、安い製品で25万円ほど〜最高クラスの変換効率を持つものは50万円以上と大きな開きがあります。それだけ、変換効率が重要と言うことです。コンディショナーを選ぶときは、導入のコストや発電量のシミュレーションも考慮して選ぶ必要があります。ただ、変換効率を意識しすぎて、高すぎるパワーコンディショナーを選んでしまうと、コスト回収できなくなってしまうことも考えられるので、費用と変換効率のバランスを考えながら選ぶ必要があります。

 

 

運転音、設置場所も考慮すべし

パワーコンディショナーを購入する際に忘れがちなのが、運転音や騒音です。パワーコンディショナーはコンピューターなので、運転開始時、終了時にスイッチ音がしたり、運転時には冷却ファンから高周波音が発生したりします。製品により30dB(ささやき声レベル)から40dB(静かな住宅地、図書館レベル)程度のものまで様々です。一般的に50dB以下だと日常生活に支障はないものとされていますが、ご家族に音に敏感な方がいる場合は、なるべく運転音の小さいものを選ぶと良いでしょう。

 

 

また、設置場所は配線・配管の関係上、ブレーカーの近くになるケースが多いですが、パワーコンディショナー自体の大きさや重量によっては近くに設置場所が確保できないこともあります。基本的には、屋内に設置をしますが、一部メーカーでは外壁に設置する製品もあります。このときに、気をつけなければいけないのが、水や汚れです。パワーコンディショナーは、パソコンのようなコンピューターなので、外に置くのは好ましくありません。設置するときは、防水対策など含め業者が対応してくれますが、絶対に水漏れなどをしないことを保証するものではありません。日本は、台風の激しい雨だけではなく、梅雨などの断続的に雨が降る季節もあります。あまり外に設置する製品は多くありませんが、どうしても外に設置する場合は、業者に設置方法などをしっかりと確認するようにしましょう。

 

パワコンのメンテナンスと保証

太陽光発電システムを構成する機器の中でパワーコンディショナーは最も故障しやすい部分とされており、その寿命は10年前後と言われています。せっかく買ったなら、できるだけ長く使いたいものです。

 

パワーコンディショナーもパソコンと同じコンピューターなので、定期的なメンテナンスを心がけましょう。特に換気フィルターの定期的な掃除をするだけで、寿命に大きな違いが出ます。換気フィルターとは、パワーコンディショナーの熱を外に放出する機構です。パソコンの横に熱気を出すファンがついているように、コンディショナーにも熱を逃がす機構がついています。コンピューターなどに使われる部品は熱に弱いため、換気フィルターを通して外へ熱を逃がしてあげる必要があります。

 

しかし、メンテナンスを怠っていると、このフィルターに汚れがたまり、熱の放出ができなくなる恐れがあります。結果的に、火災の原因になったり、故障の原因になったりするので、定期的なメンテナンスを心がけましょう。逆に、このメンテナンスをしっかりと行えば、故障のリスクも減らすことができます。
しかし、どれだけメンテナンスをしても電子部品は故障します。多くのメーカーが無料保証期間を10年に設定していますが、保証期間を過ぎると有償で新しいものに交換という場合もあり高額な出費になります。せっかく電力会社に電気を売って、お金を得たとしても保証期間をすぎてしまえば、また新しいものを購入しなければいけません。

 

補償を重視する方は、有償(数万円)で保証期間を15年・20年に延長ができるメーカーもあるので確認しておくと良いでしょう。さらに定期点検をしてくれるのか確認しておくことも重要です。換気フィルターだけではなく、パワーコンディショナーの劣化などによる故障も発生する可能性があるため、定期点検は必要です。大きな電流が流れているので、個人が自分でやると事故の元です。業者に定期点検をしてもらう方が、効率がよく安心してお願いできます。 この定期点検は、有償の場合と無償の場合があるので、購入する前に事前に確認をしておくことをおすすめします。

 

住宅用太陽光発電システムでは、違うメーカーの製品同士を組み合わせた場合、メーカー保証の対象外とされるため、基本的に太陽光パネルとパワーコンディショナーは同じメーカーの製品を使うことを推奨されています。最大出力値などを見比べながら、太陽光パネルに適したパワーコンディショナーを選ぶようにしましょう。また、太陽光発電システム導入にあたっては、パワーコンディショナー選びとともに、太陽光パネル選びも進めると良いでしょう

2017/02/05

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