電力の小売事業参入の自由化に伴い、各家庭の判断で電力会社を決めることが出来るようになりました。今契約している電力会社から、新しく市場に参入してくる会社へと乗り換える家庭もでてきています。
これから乗り換えを検討している人は、問題が発生したり懸念事項が出てきたりすることを心配しているかもしれません。消費者側としてとくに大きな懸念事項として挙げられるのは以下の3つではないでしょうか。
以下、それぞれについて説明していきます。これから電力の切り替えを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
市場に多くの会社が参入することで、価格競争が起こることは十分に考えられます。ただ、初めてのことでもあるのでどれくらいの料金がベースになるのかはまだ不透明だと言わざるを得ません。電気料金は安くなることが考えられるのですが、どれくらい安くなるとは家庭によって異なるためなんともいえないでしょう。
ただ、料金体系はひとつではなくいろいろなプランが導入され始めています。さまざまな企画が打ち出され、それに応じてプランも複数になり、消費者が自分自身の状態や立場に応じて契約できる体制が整えられることもあります。
あるいは現金ではなくポイント制やクーポンを導入している企業もあります。このようないろいろな企画が、今後も各会社で打ち出されていくのではないでしょうか。
次に心配となるのが、電力は安定して供給されるのか?という点です。電力会社を変えたら突然停電することが増えた、なんてことになったらあまりに不便ですね。
市場に参入する会社は、電力を安定して届ける義務が発生します。自由化前は、その義務を負っている会社は東京電力など10社に限られていていましたが、電力供給を行う会社は、その義務を負うことになるので届出をする必要があるのです。
電気の小売事業に参入を表明している会社はその義務を負うことになるので、それに対応できるように準備してきていました。
混乱することなくスムーズに移行できるようにすることが、消費者に対しての大きな約束になるので、それを守ることが大事になるのです。
電力会社を変えたり契約を切り替えたりすることで、電力供給の切り替えはスムーズに行けるのか?という懸念もあると思います。そこで切り替えがうまくいかないと、電気が点かないということもありますから。
実際どうなのかというとことですが、電気の供給契約を切り替えても電気の供給には影響を及ぼさないというのが大方の見方です。電気の品質が変わるわけではないということです。
なぜかといいますと、電気の供給自体は発電所からなされているものであり、すでにある送電網を使って電力供給が行われるので、ご家庭に届く電気が各電力会社によって異なるということがないのです。
ただ、新しく参入してくる会社は電力供給の実績がないのでその点では心配の要素があります。
とはいっても、いくつかの会社や事業所は自社で電力を供給しているというところもあり、その点はあまり心配する必要はないのではないでしょうか。発電所から電気が来ているということを考えると、今使っているシステムや送電網を使えば事足りるので、現在とあまり変わらない状況で生活ができるはずです。
送配電自体は今と変わらぬシステムを使うので、電力会社を切り替えたからといって新たに工事をすることもありません。なので、電力会社を変えたとしても、今となんら変わりない生活を送ることができるということです。
このように、「電気代」「安定供給」「切り替えのしやすさ」などの不安があることでしょう。では、自宅の家にぴったりの電力会社はどのように選べばいいのでしょうか?
ここからは、自宅にぴったりの電力会社の選び方をご紹介します。ぜひ、電力選びの参考にしてみてください。
電力を扱う会社は、全国に100社以上あると言われていますが、電力プランで分けると5つに絞られます。地域によっても、契約できない電力会社もありますが、どの会社にするか決める際には電力プランが1つ重要な要素といえるでしょう。
新規参入してきたソフトバンクやauなどの通信業を行う企業は、セット割引を押し出しているところが多くあります。それこそ、ソフトバンクは、携帯や自宅のインターネットを含めた割引プランを出しています。
このようなセット割引のメリットの1つは、今契約しているプランと合わせることにより、さらなる値引きを得られやすくなるということ。電力を既存の電力会社から変更するだけで、価格面のメリットを受けるだけではなく、その他の部分も安くできるのは魅力的と言えそうです。
今や、携帯電話やインターネットはどの家庭にも必要なインフラとなりました。電力も同じインフラとして、同じ会社で契約をしてみてはいかがでしょう。
また、セット割引を使うということは、1つの会社に多くのサービスを任せるということになります。請求書も1社にまとめることができるので、支払い管理もだいぶん楽になることでしょう。
電力会社によっては、長期プランしか受け付けていない企業があります。長期といっても1〜2年の場合が多いのですが、契約してから別の会社に乗り換えたくなった時に不便を感じそうです。もし契約の途中で乗り換える場合は、違約金が発生する可能性が高いため、契約前にはしっかりと確認をしておきましょう。
新しく参入してきた電力会社は、既存の電力会社よりも価格を安く設定していることが大半です。分かりやすい料金設定が特徴的で、従来よりもどの程度安くなるか明確に示しているところが大半。
これから初めて乗り換えると言う人でも、分かりやすいはずです。
ただ、中には既存の電力会社と同じくらい、もしくはそれよりも高いという企業もありますので、注意が必要です。
クレジットカードを利用したり、スーパーで買い物をしたりするとポイントが貯まりますよね。
それと同じように、ポイントの支給をしている電力会社もあります。溜まったポイントは、次の支払いから現金値引できたり、何かと交換したりと様々な用途があります。
実質、値引きのようなサービスなので、既存の電力会社と契約料金が同じでも、ポイント分を見れば、お得に感じるかもしれません。
このように、ポイントによる割引を行なっている電力会社は徐々に出て来ています。その他にも、様々なサービスが出ていますが、まずはこの5つを電力会社の特徴して考えておくといいでしょう。
料金の特徴を見て電力会社を選ぶ人も多いとは思いますが、それ以外にも選ぶ際のポイントはあります。
とにかく安い会社を選びたいと言う人は、電力比較サイトを利用するといいでしょう。複数のサイトを1度に比較できるため、労力をかけずに1番安くてお得な企業が見つかるはず。
特に、地域によって使える電力会社が異なりますので、エリア情報も含めて比較すればより自分にあった電力会社を見つけられるでしょう。
電気は生活インフラとして欠かせないものです。今やスマートフォンから電気自動車まで、電気に頼った製品が世の中にはあふれています。これらすべての動力になっている電力がもし、供給ストップになってしまったら、不便な生活を強いられることになるでしょう。
このような不安を抱えている人にとっては、新しい電力会社よりも既存の電力会社を選ぶほうが無難な選択肢と言えるかもしれません。特に今までの電力会社の対応に満足しているのであれば、そのままでいいと言えるでしょう。
実際どうするか?は、周りの様子を見てからでも大丈夫でしょう。徐々に切り替えている人も増えてきていると言われていますが、実際はそこまで切り替えが進んでいないとも言われています。
価格の比較や企業の信頼度、手間の多さなどが原因のようです。
しかし、実際に価格面でメリットがあるため、乗り換える人ももちろんいます。大切なのは、まずは一度検討してみるということです。もし、今の電気料金よりも安くなるのであれば、検討の余地は十分あるでしょう。
電気料金は毎月払っているものなので、例えば1ヶ月500円安くなっただけでも、年間で6000円の節約になります。給料を6000円あげるのは簡単ではありませんが、6000円節約することはできます。これなら、1度検討してもいいと思えるかもしれません。
一度、電力会社の切り替えについて考えてみてはいかがでしょうか?もしかしたら、メリットがあるかもしれませんよ。
2018/02/15