三菱自動車の会社ぐるみとも言える燃費偽装問題は、自動車業界に大きな影響をもたらしています。 自動車の費用において、車両本体価格の次に高いのがガソリンのコスト。燃費は消費者からすると自動車購入の際の非常に重要な選択要素なのです。驚くことに、この燃費の偽装問題は三菱自動車が販売している自動車の半分以上が該当するようです。今自動車業界でトレンドになりつつある電気自動車にもその影響は及んでいます。
今、自動車業界では日本国内だけでなく世界中でトラブルが続発しています。そんな中で起きた三菱自動車の燃費偽装問題は消費者からさらに信頼を失ってしまう事態となっているのです。電気自動車においても、これは大丈夫なのか、ほんとに偽装していないのか、他に重大な欠陥は無いのか、という疑念を消費者に与えかねない事態となっているわけです。
電気自動車ではガソリンを使わないので燃費と言う言葉はあまり使われないのですが、1キロあたりどれくらいの電力で走るのかということについては消費者にとって自動車購入の際の大きな判断材料です。これはガソリン車で言うところの燃費になります。今回の燃費偽装問題は電気自動車にとっても広がりを妨げる要素となりかねません。電気自動車も含め、自動車はかなりの高価格で販売されています。だからこそ燃費を偽装してしまうとか、運転中に人の命に危険を与えるようなトラブルや欠陥があってはならないのです。
この燃費偽装問題により電気自動車の拡大も一旦は収束する可能性があります。 というのも、まずは消費者からの信頼を取り戻さなければならないからです。ユーザーに信頼されなければ、電気自動車の開発や拡販はできません。 今出回っている車種について、しっかりと調査をした上で大丈夫であるということを愚直に説明し続けることが必要になります。そしてそれをユーザーに使ってもらい、実感してもらうことが今後開発を進めていく上で大きな要素となるでしょう。
今のところ、電気自動車における燃費の偽装についてのニュースはありません。開発段階と言うこともあり、まだこのような偽装が取り上げられることもないでしょう。しかし、開発段階であるからこそ真摯に開発や製造に向き合っていただきたいものです。そして、ユーザーもカタログ等や宣伝広告の情報を鵜呑みにするのではなく、少しでも疑問があればすぐに問い合わせることも大事です。ユーザー側も正しい知識を身につけることにより、リスクを軽減できるでしょう。
自動車の燃費をよくする走行方法があるのも事実です。必要以上にアクセルを踏まないこと、なるべく一定速度で走ることなど、例え品質の良い自動車を運転する際でも気をつけられることはあります。また、不要なアイドリングをしないことや、渋滞や混雑を避けることもガソリンの節約につながります。正しく自動車を扱うことができれば、自動車の長寿命化にもつながるでしょう。そのためにも、少しずつでいいので自動車の運転方法、手入れに関する知識を身につけることが大事です。これによってメーカー側の意識も高まり、不正が起きにくくなる環境が生み出されるでしょう。
自動車業界やユーザーにとって不安定な時期が続いていますが、今よりドライブが楽しくなるように、今こそユーザーも変革していくことが大切です。ユーザーが賢くなれば、販売店やメーカーが正しいマインドを持つことを促進することにつながるはずです。
2016/06/13