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個人事業主でも活用できる生産性向上設備投資促進税制

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産業競争力強化を目的とした生産性向上設備投資促進税制が平成26年1月から開始されました。
設備投資に関する特定の要件を満たせば、税制上の大きな優遇措置を受けることができるため、事業者の間でにわかに注目を集めています。

 

魅力的な制度ですが、要件や期間が定められており、また対象者も限られています。
そのため同制度を活用したくても、ご自身が対象者か分かりかねている方もいらっしゃるかもしれません。

 

そこで本記事では、 生産性向上設備投資促進税制の対象者について、個人事業主の方で注意すべき点も含めて説明していきたいと思います。

 

生産性向上設備投資促進税制とは?

生産性向上設備投資促進税制とは、中小企業の設備投資を促進させるための税制措置の一環です。具体的な制度の中身としては、青色申告をしている個人・法人は、購入した設備を以下の条件で償却できます。

 

平成26年1月20日〜平成28年3月末日までに購入

即時償却もしくは税額向上5%

 

平成28年4月1日から平成29年3月末日まで

特別償却50%または税額控除4%

 

購入した時期によって税制のメリットは若干異なりますが、個人事業主にとっては大きな補助であることは間違いありません。国がこのような税制面の補助をおこなう理由は、質の高い設備投資の促進によって事業者の生産性向上を図り、先端設備や生産ラインやオペレーションの改善に繋がる設備の購入を促す狙いがあります。

 

対象となる設備・ならない設備

実は、すべての設備が対象となるわけではありません。上記でお伝えした通り、生産性の向上や改善を促すための制度ということもあり、「先端設備」もしくは「生産ラインやオペレーションの改善に関する設備」のどちらかである必要があります。

 

まずは、先端設備の条件について確認をしていきます。

 

最新モデル

先端設備の要件として、最新モデルであること、生産性向上につながっていることが条件です。最新モデルの定義は、以下の期間内に販売されたもので、もっとも新しいモデルであり、販売開始年度が取得をする年度及びその前年度であるモデルとされています。

 

発売開始から現在までの期間
・機械装置:10年以内
・工具:4年以内
・器具備品:6年以内
・建物及び建物附随設備:14年以内
・ソフトウェア;5年以内

 

例えば、2010年に販売が始まり、それ以降新型が出ていない機械装置であれば、2020年までに申請をすれば税制措置の対象になります。一方、2010年に発売された設備の前のモデルは、例え10年以内だろうと対象にはなりませんので、注意が必要です。

 

生産性向上

先端設備には、旧モデルと比較して、生産性が年平均1%以上向上していることが条件とされています。生産性向上については、各工業会が、「時間当たりの生産量」、「精度」、「エネルギー効率」などメーカーの情報を元に判断します。一つ注意点としては、現在導入している設備と購入する設備の生産性を比較するのではなく、同メーカー内での新旧モデルの比較ということです。ただ、ソフトウェアについては、生産性向上の要件は適応外となり、代わりに情報収集機能、分析機能、支持機能を全て満たしていることが条件です。

 

生産ラインやオペレーションの改善に関する設備の要件

次に、生産ラインやオペレーションの改善に関する設備の条件について確認をしていきます。

 

投資利益率

税制措置の対象は、事業者が策定した投資計画で、その投資計画における設備投資による効果として、年平均の投資利益率が15%以上(中小企業は5%)となることを見込み、経済産業大臣の確認を受けた設備となります。投資利益率は、以下の方程式で算出されます。

 

「営業利益+原価償却費」の増加額÷設備投資額

 

増加額とは、設備の取得等をする年度の翌年度以降3年度の平均額を示しています。この計算式を元に算出した数字が条件を超えていれば、税制措置の対象です。

 

このように、条件を満たしていれば対象となりますが、一部対象外となる設備があります。例えば、中古設備、貸付設備(賃貸資産)、海外で使用する設備、生産等設備に該当しない設備などです。貸付においては、借りる側も貸す側も原則として対象外と明記されています。

 

幅広い設備が業種に関係なく対象となっていますので、これから設備投資をおこなう会社としては、とても魅力的な税制措置でしょう。ただ、対象外となる設備もありますので、購入を検討する前に対象になるかどうかは確認しておく必要があります。

 

生産性向上設備投資促進税制の対象者は?

生産性向上設備投資促進税制について経済産業省が平成27年3月に公表した資料『生産性向上設備投資促進税制について』によれば、同制度の対象者として下記が明記されています。

 

[対象者]

青色申告をしている法人・個人(対象業種や企業規模に制限はない)

 

法人はもちろんのこと、個人事業主であっても活用が可能な制度であり、しかも対象業種に制限はありません
従来は主に製造業が対象となるような優遇制度ですが、生産性向上設備投資促進税制は非製造業の事業主であっても設備投資の際に検討することができるわけです。

 

ただし、個人事業主の場合は、確定申告にて青色申告を行っていることが必要であり、この点は注意が必要です。

 

また、同制度を活用して設備投資を行う場合、最低でも70万円(ソフトウェアの場合)の取得価格が求められます。
工具であれば120万円以上の投資が必要です。
特に個人事業主の場合、70万円から100万円台以上の設備投資は比較的負担の大きな費用となるでしょう。
そのため、同制度を活用するにあって、どの程度の節税効果が得られるか把握しておくことが大切です。

 

なお個人事業主の定義としては、多くの場合、後述する「中小企業等」の定義内に含まれることがあります。

 

 

「中小企業等」の定義とは?

同制度において、中小企業等の場合は上乗せ措置が講じられており、また対象設備の範囲が拡大されています。
要件の認定基準も緩くなっており、同制度は中小企業等にとって活用しやすい制度と言えるでしょう。

 

なお、ここでの「中小企業等」とは、『生産性向上設備投資促進税制について』によれば次のように定義されています。

「(1)常時使用する従業員の数が1,000人以下の個人
(2)資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人※
※ ただし、同一の大規模法人(資本金の額若しくは出資金の額が1億円を超える法人又は資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人をいい、中小企業投資育成株式会社を除く。)に発行済株式又は出資の総数又は総額の2分の1以上を所有されている法人及び2以上の大規模
法人に発行済株式又は出資の総数又は総額の3分の2以上を所有されている法人を除く。
(3)資本又は出資を有しない法人のうち、常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人
(4)農業協同組合等」

(引用:経済産業省『生産性向上設備投資促進税制について』平成27年3月)

上記に該当する中小企業等であれば、A型と呼ばれる「先端設備」の対象が広がり、B型と呼ばれる「生産ラインやオペレーションの改善に資する設備」の要件が緩和されます。

 

中小企業に対する上乗せ措置

中小企業は、生産性向上設備投資促進税制とは別に、中小企業者が設備投資をおこなう際に利用できる中小企業投資促進税制を使うことができます。先端設備、もしくは生産ラインやオペレーションの改善に関する設備に該当する設備であり、取得価額要件を満たすものについては、上乗せ措置としてさらに厚い税制措置を受けることができます。その内容は、次のようになります。

 

・資本金3,000万円以下の法人及び個人事業者は、即時償却又は10%の税額控除
・資本金3,000万円超1億円以下の法人は、即時償却又は、7%の税額控除

 

中小企業にとっては、心強いサービスであり、上乗せ措置を使いたくなりますが、実は対象とならない設備があります。例えば、冷房、暖房などの建物附属設備、電気冷蔵庫、昇降機設備は、対象外となります。他にも、ソフトウェア系については、細かく規定が決められているので事前確認をしておくことをおすすめします。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか? 生産性向上設備投資促進税制の対象者は幅広いことがお分かり頂けたかと思います。

 

個人事業主の場合は青色申告が行われている必要がありますが、同制度を活用する上で特に難しい条件は課されていません。
投資対象の設備には要件を満たす必要が有りますが、中小企業等に該当すれば広範囲が対象設備となります。
節税対策としても大きなチャンスと言えるのではないでしょうか。

 

ただ、メリットを享受するためには様々な条件がありますので、事前に対象になるかどうか確認をしておくといいでしょう。

 

(参考)
・経済産業省『生産性向上設備投資促進税制について』
http://www.meti.go.jp/
・経済産業省『産業競争力強化法の生産性向上設備等のうち先端設備(A類型) に係る仕様等の証明に関するご利用の手引き』
http://www.meti.go.jp/

 

2017/10/15

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