株式会社RecoD(れこど)

052-759-5222(全国対応)

株式会社れこどが運営する、エネルギーに関する日本最大級のブログメディア-エネルギープレス

世界各国の地熱発電の導入状況はどのようになっている?


f72a6f213590ac22f169df7767efbc87_m

日本列島は環太平洋火山帯に含まれており、そのため地球内部の熱源を活用する機会に恵まれています。まさに、日本は地熱発電に適した国と言えるでしょう。また、日本だけでなく、世界には地熱発電に適した地域があり地熱発電を積極的に導入している国もあります。

 

そこで今回は、日本以外の地熱発電を導入している主な国々を取り上げ、近年ではどの程度の導入規模になっているかご紹介したいと思います。

 

 

地熱発電設備容量トップ8の国

地熱発電に適する国は、必然的に地熱資源量が豊富な地域となります。世界において地熱発電設備容量の規模が大きい順は以下の通りとなっています。

 

順位 地熱発電設備容量(MW) 熱資源量(万kW)
1 アメリカ 3,112 3,900
2 フィリピン 1,967 600
3 インドネシア 1,189 2,700
4 メキシコ 887 600
5 イタリア 863 150
6 ニュージーランド 769 370
7 アイスランド 665 580
8 日本 502 2,300

(出典:独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構公式ウェブサイト掲載資料を参考に作成)

 

熱資源量が豊富な国は世界各地にあることが分かりますが、その資源をどの程度積極的に有効活用しているかは、国によって違いがあることが分かります。

 

例えば、地熱発電設備容量第2位のフィリピンを見ると、同国の熱資源容量から考えればかなり積極的に地熱発電を推進していることが分かります。

 

一方、日本の熱資源容量は世界の中でも突出していると言えますが、しかし地熱発電設備容量の順位は相対的に低めだと言え、このことより、日本では技術的な観点からは地熱発電の普及余地が残されていると言えるでしょう。

 

 

日本の地熱発電開発の進捗が遅れている理由

上記データから、他国と比較して日本は熱資源量が豊富にあるにも関わらず地熱発電開発に遅れが生じていることが分かります。なぜ、日本では地熱発電開発の進展が遅いのでしょうか?

 

その理由の一つに、自然環境保全の問題と地域産業への影響が考えられます。日本国内に存在する熱資源はその多くが自然環境保全地域として指定されています。そのため、自然環境保全の方針と地熱発電開発の整合性がうまく取れないことが、進捗の遅れを引き起こしていると思われます。

 

また、熱資源が存在する周辺は温泉地となっており、そのため地熱発電開発に対する地域の反対の声も開発の遅れに影響していると考えられます。地熱発電開発を行うことにより、地域の景観が損なわれることや、温泉の質と量の低下が危ぶまれることが反対の主な理由となっています。

 

 

今後普及が見込まれる地熱発電の方式

地熱発電の方式には、現在の主流であるフラッシュ方式や、熱水温度が低くても熱源を活用できるバイナリー方式がありますが、世界的にみれば「涵養地熱系(EGS:Enhanced Geothermal Systems)」と呼ばれる方式が普及するという予測もあります。

 

EGSでは、高温の岩盤に地上から水を注入して蒸気を発生させる 高温岩体発電方式が主要になっており、現在はアメリカ、ドイツ、フランス、オーストラリアなどで積極的に技術開発が行われている段階です。そのためコストも高い状態ですが、今後の技術革新により、あらたな地熱発電方式として期待が持たれています。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?日本以外に地熱発電を積極的に導入している国があることがご理解頂けたかと思います。

 

地熱発電を積極的に導入している国々は、いずれも火山帯のような地熱資源を活用できる地域に属しており、また、日本以上に積極的に地熱発電を導入している国も多くあります。日本は、熱資源量に比較して地熱発電設備容量は少ないと言え、他国の導入状況からみれば日本では技術的に地熱発電普及の余地が残されています。

 

日本で地熱発電を普及するためには、自然環境保全の規制緩和や温泉地との共存の仕組み作りといった取り組みが必要です。

 

それらの制度的、政策的な問題が克服できれば、日本の熱資源量は世界的に見ても突出しているため、地熱発電の潜在的な大きな力が発揮されるようになるでしょう。

 

 

(参考)

・独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構公式ウェブサイト「地熱エネルギーとは : 地熱発電の概要 : 世界の地熱発電」

http://geothermal.jogmec.go.jp/geothermal/world.html

 

・NEDO『再生可能エネルギー技術白書 第2版』 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構編

http://www.nedo.go.jp/content/100544822.pdf

2015/10/06


太陽光発電所を買いたい方(販売)はコチラ