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地熱発電の持つ長所と対応すべき短所


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地熱発電は、地中深くに存在する熱源からの水蒸気を活用して電気を生みだします。地球そのものがボイラーとなることから、安定して永続的な電力供給が期待できます。

 

その他、地熱発電にはいくつもの長所がありますが、同時に地熱発電の持つ特徴が短所になり得ることもあります。

 

そこで今回は、地熱発電の持つ長所と、そして対応すべき短所について整理してみたいと思います。

 

 

地熱発電の長所

地熱発電には数々の長所があり、その主なものは以下が挙げられます。

 

・CO2排出量が極めて少ない

地熱発電では、発電の際に燃料を燃焼させる必要がないため、CO2の排出を極力抑えることができます。

 

kWhあたりのCO2排出量(g・CO2)について、他の発電方式を確認すると、例えば石炭火力の場合は975で、石油火力の場合は742、そしてLNG火力で608となっています。

 

同じ単位で比較すると地熱発電の場合は15となっており、CO2排出量は圧倒的に少ないと言えます。他の再生可能エネルギーと比較しても、例えば太陽光発電は53、風力発電は29であり、再生可能エネルギーの中でも地熱発電はCO2排出量が少ないタイプと言え、地球温暖化防止に寄与する発電方式と言えます。

(データの引用:資源エネルギー庁「地熱発電のメリット」)

 

・純国産のエネルギーである

日本は環太平洋火山帯に位置するため、地熱を活用する機会が多くあります。そのため、海外からの輸入に頼る化石燃料と異なり、海外の政治経済情勢に左右されて価格が乱高下したり供給が途絶えたりしません。

 

・安定した電力をまかなえる

同じ再生可能エネルギーでも太陽光発電や風力発電は、天候や時間によって発電量に変動が起きますが、地熱発電は安定して電力を生み出すことができます。

 

・エネルギー資源の枯渇が心配ない

化石燃料のようにエネルギー資源を採掘する必要が無いため、資源枯渇の問題はありません。持続可能なエネルギー社会に寄与出来ます。

 

 

地熱発電の短所

以上のように、地熱発電にはいくつもの長所があるものの、現状では対応すべき短所も残されており、主に以下の事項が指摘されています。

 

・自然破壊の可能性

地熱エネルギーは、国立公園として指定されているエリアに多く存在します。そのため、今後、地熱発電所の建設を拡充するためには、自然保護区域へ人工的に手を加える必要があり、自然環境破壊の可能性が出てきます。

 

・地域産業への影響

熱水や蒸気が取り出せる地域は、温泉地であることが珍しくありません。そのため、地熱発電にそれらエネルギー源を活用すれば、温泉として活用できる湯が減少する可能性も指摘されており、地域の温泉産業や観光産業への影響が懸念されています。地熱発電所建設にあたっては、地域住民への十分な説明が必要です。

 

・建設中の振動や騒音

地熱発電では、地中の熱水や蒸気を取り出すための生産井を掘る必要が有り、また、使用後の熱水を地中へ戻す還元井も掘る必要が有ります。相応規模の井戸を掘ることになるため大規模な工事になり、ボーリング作業等によって振動や騒音が発生してしまいます。

 

・実用化までの期間と建設コストの高さ

地熱発電所を稼働させるためには、地質や地盤の入念な調査が必要となります。その調査は何年にも渡ることが珍しくなく、また発電所の着工が決定されても完成までに工期が長くかかります。そして大規模な施設になるため、コストが膨大になる傾向があります。

 

 

まとめ

地熱発電はCO2の発生を抑えつつも安定的な発電が可能になります。そのため、地熱発電は持続可能なエネルギー社会を実現させるための一つの方法として、重要視されています。

 

しかし、自然環境や地域産業への影響が懸念されており、膨大な建設コストの問題も課題として残っています。地熱発電の今後の拡充のためには、それらの難しい課題に対応していく必要があります。

 

地熱発電と自然環境や環境資源との共存を図る対策が、今後も検討されていくものと思われます。

(参考)

資源エネルギー庁公式ウェブサイト 「地熱発電のメリット」

http://www.enecho.meti.go.jp/category/resources_and_fuel/geothermal/explanation/development/merit/

2015/10/02