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PPSとの契約で電気料金は本当に削減できるか?

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2000年の規制緩和によって誕生した特定規模電気事業者、通称PPS。

 

PPSとは従来の既存大手電力会社とは異なる新電力であり、その電気代の安さから近年注目を集めています。PPSの担い手としては、鉄鋼メーカー、商社、石油会社、ガス会社など多くの会社が名を連ねており、電気料金も多様な設定となっています。

 

受電契約を既存電力会社からPPSに切り替えることで電気料金を削減できると言われていますが、実際に削減することは可能なのでしょうか?今回は、PPSの電気料金の安さについて解説いたします。

 

そもそもPPSとは?

PPSについてどの程度ご存知でしょうか?別名、新電力とも呼ばれています。東京電力や関西電力など既存の電力会社とは別に、電力を供給している会社のことを指しています。PPSは、Power Producer and Supplierのことで、つまり小売自由化部門への新規参入者のことです。

 

2016年4月から、電力自由化により一般家庭でも電力会社を選べるようになりました。実は、法人や店舗などでは、2005年から50kW以上の電力に対して自由化がされていたのです。最近、新電力のCMなどをよく聞くようになったため、すべてのPPSが新しい企業であり、新しいサービスなのかと思ってしまいがちですが、すでに2005年から実績がある企業がたくさん存在しているということです。

 

実際には、PPSが盛り上がってきたのは2011年の東北地震がきっかけです。2005年から法人や工場向けに電力自由化がされていたとお伝えしましたが、普及自体はそこまで進んでいませんでした。

 

既存の電力会社の電気代も今ほど高くはなく、電気に対しての意識もそこまで高くなかったことが原因です。そんな時に、起きた大震災で状況が一変しました。全国の原発が止まり、火力発電に頼らざるを得なくなった電力会社は、電気代を値上げしました。さらに、原発に対する不信や不安が広がり、脱原発の流れが加速することになります。

 

電気代の値段もあがるならということで、この頃から法人や工場などがPPSの活用を積極的に進めていくことになります。それから2016年4月から一般家庭でも電力自由化により、電力会社を選べるようになりました。約100社を超える企業が参入し、今では500プラン以上が用意されています。このように、PPSは、2005年から法人や工場向けが始まり、2011年を境に電気に対する意識に変化が生まれ、2016年の電力自由化によりさらにPPSが増えたという流れになります。

 

PPSの活用で電気料金が安くなる理由(1)

それでは、電力契約をPPSに切り替えることで、なぜ電気料金の削減が期待できるのでしょうか?その理由の一つとして、PPSならではの仕組みが挙げられます。

 

PPSには基本的に電力の供給義務はありません。そのため、既存の大手電力会社のように安定した電力を供給するための大掛かりな設備を必要とせず、したがって、設備運用コストもその分抑えられます。また、送電する際は、既存の大手電力会社の送電網を活用しますので、PPSが自前で送電設備を確保する必要ありません。

 

さらに、PPSが供給する電力は、工場の余剰電力を購入したり、自社の自家発電を活用したりすることで確保され、その他、卸電力市場から安く調達できるものもあります。電力の調達方法が多様化しているため、電気料金も多様になります。

 

このように、PPSは必ずしも大規模設備を必要とせず、そして多様な電力調達方法があるため、電気料金の低価格化が実現できているわけです。

 

PPSの活用で電気料金が安くなる理由(2)

需要家にとって電気料金の選択肢が増えたことが、電気料金の削減に繋がります。

 

従来、需要家が電力を購入するには既存の大手電力会社と1対1での電力契約しかなく、そのため電力調達の価格については選択肢がありませんでした。

 

しかし、電力自由化によって様々な事業者が電力市場に参入したことで、需要家側で電力価格を比較検討することが可能になりました。需要家である工場・施設等によっては、時間帯や季節で電力の使用パターンが異なることが多く、多様なPPSの存在のおかげで電力使用パターンに最適な電気料金を選択することが可能になりました。このような最適化によって電気料金削減が可能になります。

 

代表的なPPS

2016年の電力自由化を機に、約100社500プランができました。それぞれ、異なった業界から参入していることもあり、それぞれ個性があるプランです。ポイントがつくもの、基本料金がかからないもの、電力源が選べるものなど一人ひとりが自分に合ったものを選ぶことができます。本日は、その中からおすすめの5社を紹介します。それぞれ、料金のシミュレーションがホームページでできるので、まずはどれほどのメリットがあるのか確認してみるといいでしょう。

 

東京ガス

東京ガスは、日本最大のガス会社ですが電力供給もおこなっています。2016年から一気増えたPPSとは異なり、もっと前からPPSとして法人や工場に電力を供給してきました。長年の経験があるため、安心して家の電気を任せられます。

 

それに加えて、東京ガスは、自社で火力発電の設備を保有し安定的に電力の供給ができます。2016年から参入したPPSで電力発電の設備を持っている企業はほとんどないでしょう。ほとんどが、一般家庭の太陽光発電で発電した電気を買い取ったり、他の電力会社から電気を買ったりしています。その点、東京ガスは自社で発電をしているので、電力が突然ストップするということはありません。

 

SBパワー

SBパワーは、一般家庭向けに電力の供給をするPPSです。電気の自由化により2016年から参入してきた新人です。ソフトバンクの子会社というメリットを生かし、携帯電話やインターネットと合わせた割引サービスを展開してます。携帯やインターネットを契約していない人でも、電気の契約はできます。それよりも、電気の供給範囲は、東京電力、北海道電力、関西電力の管轄のみとなりますので、注意が必要です。

 

楽天エナジー

楽天エナジーは楽天の子会社として、まちでんきというサービスを一般家庭向けに始めました。供給範囲は、他の電力会社よりも幅広く東京電力、北海道電力、東北電力、中部電力、関西電力、中国電力、九州電力が供給範囲です。

 

JXエネルギー

JXグループの一員で、ENEOS電気という供給サービスをおこなっています。PPSとして2016年よりも前から、法人や工場向けに電力の供給をおこなってきた古参です。自社で発電設備を保有していることもあり、安定供給が保証されています。JXの特徴は、家全体の電気管理システムを販売しており、電気をどの程度使ったのかモニター管理ができるところです。

 

Looop(ループ)

Looop(ループ)は、太陽光発電、風力発電、酢力発電を事業の柱として、電力の供給をおこなっています。電気の供給範囲は、東京電力、北海道電力、東北電力、中部電力、関西電力、中国電力、九州電力です。

 

PPSによる電気料金の削減例

それでは、PPSとの電力契約によって、電気料金は具体的にどの程度削減できるのでしょうか?

 

工場や施設によって電力を使用するパターンが異なるため電気料金もそれに応じて異なりますし、高圧や特別高圧などの契約によっても差が出てきます。したがって、通常は需要家個々の状況に合わせて、最適な電気料金プランの見積がPPS側で作成されます。もっと手軽に確認したいという人は、PPSのホームページ上で簡単にシミュレーションができますので、一度どのくらいのコストメリットがあるのか確認してみるといいでしょう。

 

ここでは、PPSが一般公開している電気料金の削減例をご紹介します。

 

・ミツウロコグリーンエネルギー株式会社の事例

施設 契約電力 削減金額(年)
工場 1,200kW 136万円
オフィスビル 189kW 136万円
ゴルフ場 263kW 27万円
ビジネスホテル 2,526kW 288万円
私立大学 108kW 14万円

(ミツウロコグリーンエネルギー株式会社公式ウェブサイト掲載の事例より作成)
 
 

・株式会社エヌパワーの事例

施設 契約電力 削減金額(年)
関東の自治体(10施設) 約1,700kW 約200万円
関東の自治体(14施設) 約1,100kW 約250万円

(株式会社エヌパワー公式ウェブサイト掲載の事例より作成)

 

以上は個別の事例になるため、実際の削減金額は設備の規模や電気使用のパターンによって異なることがありますが、年間で100万円以上の電気料金削減も珍しくないようです。削減率に換算すれば5%前後の電気料金削減になり、状況によってはより多くの削減率も期待できると思われます。

 

まとめ

以上のように、PPSを活用することによって電気料金の削減が期待できます。ただし、電気使用のパターン等によって電気代の削減率は異なりますし、場合によっては期待した効果が得られない可能性もあります。

 

それでも、電力市場の自由化という価格競争の原理や、PPS独自の電力調達方法から考えると、PPSとの電力契約によって今後はますます電気代削減に期待が持てます。月々の高い電気代にお悩みの工場のオーナー様にとって、PPSはコスト削減の大きな助けになるでしょう。

 

(参考)
・ミツウロコグリーンエネルギー株式会社公式ウェブサイト
http://www.mitsuurokogreenenergy.com/
・株式会社エヌパワー公式ウェブサイト
http://www.npower.jp/

2017/07/10

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