イギリス経済の象徴 30セント・メリー・アクスの魅力


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出典 https://ja.wikipedia.org/wiki/

イギリスの首都であるロンドンの中でもシティ・オブ・ロンドンと言われるロンドンの中心部にある金融の中心地、セント・メアリー・アクス通り30番地にあるのが30セント・メリー・アクス。ビルは180mの高さを誇り、シティ・オブ・ロンドンでは2番目に高い超高層ビルです。

さまざまな歴史的建築物の中にそびえたつそのビルの外観は異空間に現れた建物のようで、とても独特なデザインをしているものです。

 

ピクルスみたい!?奇抜なデザインに注目

30セント・メリー・アクスは高さ180mもあるとても奇抜なデザインが一際目を引く超高層ビルです。

2001年から2004年にかけて建築された30セント・メリー・アクスはその外観がきゅうりのピクルスに似ているということもあり、ロンドン市民には「ガーキン」と呼ばれ親しまれています。建設当時はイギリスの景観論争を引き起こすほど問題となりましたが、今ではその建築の素晴らしさから世界中から評価を受けるほどにまで成長を遂げ、さまざまな賞を受賞しています。

内部はオフィスビルとしてのみ活用されており、一般公開されていないので立ち入ることはできませんが、2004年9月に行われたロンドンのオープンハウスデーの際に一般公開が行われ、40階に設けられた特別来訪者用スペースまで5時間以上もの長蛇の列を作ったほど注目を集めたスポットです。

 

環境にも配慮した高いエネルギー効率

30セント・メリー・アクスの特徴と言えば何といってもその独特な外観です。イギリスを代表する建築家のロード・ノーマン・フォスター氏によってデザインされた建物はハイスペックな建築の進化系でありながら、地域環境に配慮したエネルギー効率の非常に高いビルです。高さ180mを誇りながらも独特な円形のビルは周囲のビル風緩和や威圧感の軽減、光熱費の削減などまでしっかりと計算されて設計されています。

全面ガラス張りで作られたその外観は2色のガラスを使用していて、ビル全体の喚起を促して空調の負荷低減効果を高めているものです。超高層ビルの中でもこれだけユニークな形を実現しながら環境にも配慮し、周囲にも威圧感を与えないように考慮されたビルはほとんどありません。

そのデザインは英国王立建築家協会の行うスターリング賞で満場一致による賞の受賞や、最も優秀な超高層ビルとしてエンポリス・スカイスクレイパー賞などを受賞するほど洗練されたものです。

 

360度の景色が圧巻

30セント・メリー・アクス自体は一般公開されていないオフィスビルですが、ビルの最上階である40階にはビル内の企業や顧客向けに360度の景色を見られるバーが、さらに専用のレストランが39階に設けられています。

最上階に飲食店を設置しているのでエレベーター装置を設置することができず、34階まで基幹エレベーターが通り、34階から39階までに上昇用のエレベーターが、さらに最上階までは小さなエレベーターが設置されています。

30セント・メリー・アクスがあるシティ・オブ・ロンドンはロンドンの中でも経済の中心地で、世界経済を先導している街として機能しています。そのため観光名所はそれほど多くないものの、テムズ川やロンドンブリッジ、セントポール大聖堂、ロンドン博物館などのイギリスを代表する観光スポットがあります。

 

イギリスのシンボルとしてイギリス経済を引率

30セント・メリー・アクスはイギリスの経済の象徴であり、巨大な土地を誇るアメリカに負けない最先端技術で建てられたイギリスの底力だともいえる超高層ビルです。今のような高い建築評価を得るまでには紆余曲折あったものの、イギリス市民が今では誇りに思うほどロンドンの中心部でその威厳を保っています。

一般公開はされておらず中には入れないものの、それでもその素晴らしき建築作品を一目見ようとたくさんの観光客が訪れる30セント・メリー・アクス。イギリスに行った際にはぜひとも訪れたい観光ポイントです。