イギリスで一番の高さ!まるでガラスのピラミッド!?「ザ・シャード」
出典 http://www.veltra.com/jp/europe/uk/london/a/102304
イギリスの首都、ロンドンにあるテムズ川近くのロンドンブリッジ駅側に建てられたザ・シャード。
EUで最も高い超高層ビルとなるザ・シャードは高さが310mもあり、ビッグベンの約3倍もの大きさを誇ります。
独特なデザインでひと際目を引くその外観はロンドンの新名所となるにふさわしい現代建築の結晶です。
観光スポットでもあり、オフィスビルでもあり、ホテルでもあり、マンションでもあるさまざまな使用用途のあるザ・シャードについて詳しくご紹介しましょう。
EUで最も高いビル
ザ・シャードは地上87階建てのピラミッドを縦に引き伸ばしたような尖塔型の高さ310mにもなる超高層ビルです。
ザ・シャードという名前は英語で「破片」という意味で、ビルに1万枚以上も使われた透明度の高い低鉄ガラスの外観にちなんでつけられたものです。
1階がレセプション、2階から28階がオフィス、31階から33階がレストラン、34階から52階がロンドン発進出となる5つ星ホテルのシャングリ・ラ、さらに53階から65階が超高級マンション、そしてその上の68階から72階が展望台、75階から87階までが塔屋となっています。
晴天の日には展望スペースから64㎞先の景色まで見渡すことができ、ロンドン市内だけでなく、イギリスの地平線に沈んでいく夕日が眺められるほどの絶景に出会うことができます。
レンゾ・ピアノ氏設計、斬新な尖塔形デザイン
ザ・シャードは関西国際空港旅客ターミナルビルやポンピドゥー・センターをデザインしたイタリア人建築家のレンゾ・ピアノ氏の設計です。
何といっても特徴的なその尖塔形のピラミッドのようなデザインは斬新で、カナレッド氏がロンドンの風景画に描いた帆船のマストや教会をイメージして作られたものです。
2005年に着工が開始され建設計画が立てられたザ・シャードの超高層ビル計画は2007年の金融危機で一時は計画破綻の危機に直面しましたが、その後カタール国立銀行、カタール・イスラム銀行などで構成されるコンソーティアムの出資により計画続行が可能になりました。
そのためザ・シャードの95%がカタール国の所有となっている特徴的なビルです。
展望スペースまではエレベーターを乗り継いでいくようになっていて、エレベーターの天井には映像が写し出される仕組みです。
イギリスの火災安全に対して用途ごとに2方向の避難が必要で、ザ・シャードであれば最低でも8か所の避難階段が必要となります。
しかし消防との協議を何年もかけ行ってきた結果避難階段を3か所に減らし、イギリスの複合高層ビルで初の試みとなるエレベーターを避難に使用することに成功したものです。
ロンドン市内360度ビュー
ロンドンの中心部に位置するザ・シャードはロンドン市内360度の景色を見渡せる展望ポイントを69階と72階に設けています。
31階から33階がレストランやバーとなっていてさまざまな国の料理を楽しめます。
歴史あるロンドンでホテルやマンションとしての居住も兼ねているザ・シャード周辺地にはさまざまな観光スポットが立ち並びます。
ザ・シャードのすぐ近くにあるテムズ川はイギリスを代表する観光スポットでもあり、ロンドンブリッジもザ・シャードのすぐそばにあります。
また近くには映画などにも登場するサウスワーク大聖堂やロンドンでも人気の食材市と言われるバラマーケット、タワーブリッジ、さらにはテムズ川をの対岸にはロンドン博物館やセントポール大聖堂などもあり、ロンドンを十分満喫できるようになっています。
ザ・シャードは未来に続くロンドンの新名所
ザ・シャードは2013年に開業を始めたばかりのまだまだ新しい超高層ビルです。
存在感、デザインともに近未来を行くものでこれまでの歴史的なロンドンでは考えられないほどの現代建築物と言えます。
テムズ川周辺は現在、開発が進められている地区でもあり、歴史と現代が混ざり合うこれからのロンドンを担っていく一角になることは言うまでもありません。
新名所ということもあってまだ認知度もほかのロンドンの観光地などと比較すると低いものですが、ロンドンの地平線に沈む夕日はぜひ一度は堪能したいものです。