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固定価格買取制度と変動方式の違いとは

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東日本大震災によって起きた原発事故以来、日本国内では再生可能エネルギーへの注目度がどんどん高くなっています。原発に依存しないように、あるいはひとつのエネルギー資源に頼りきらないで済むように、というニーズがすごく強くなっているのです。

 

そんな中、日本の再生エネルギーに関する制度の見直し・改訂が検討されています。とくに、2012年度より実施されている「固定価格買取制度」は、国民の負担が年々大きくなっているとして、その負担を軽くするような改訂が求められているのです。

 

固定価格買取制度をおさらい

再生可能エネルギーとして注目されているものは太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスがあります。

固定価格買取制度でもっとも運用されているものは太陽光であり、民間にもかなり広まってきました。中には一般家庭の屋根に設置するなど、企業のみならず市民生活にも浸透してきているのです。

 

この固定価格買取制度とは、エネルギーを買い取る際の価格を法律で決めておく制度です。再生可能エネルギーの拡大と価格を低く抑える目的があります。

 

太陽光については固定価格買取制度が浸透してきているものの、その他の風力や地熱などでは導入が伸び悩んでいる実情があります。なぜなら、風力や地熱発電は設備を作って運用を開始するまでに3〜5年かかってしまうので、事前に数年後の固定価格を決めるのは難しく、企業が多額の投資に踏み切るのに二の足を踏むということになっているのです。

 

固定価格制度の問題点

2012年に始まった固定価格制度の問題点は様々なところで議論されてきました。メリットは、金額が固定されているため、長期の投資に積極的になれるということ。こういった投資には多額の現金が必要なため、投資回収の計画が立てやすくとても重宝されていました。

 

しかし、その一方、売電価格があまりも高額すぎたため、業者が一斉に参入してきたという問題もあります。売電価格とは、太陽光や水力発電で発電した金額を政府や自治体に売る時の金額です。これがあまりも高額に設定されており、企業側からすれば利益を取りやすい状況でした。

 

政府の当初の思惑は、高い単価を設定して太陽光などのエネルギーを普及させることでしたので、その辺は達成されていることになります。しかし、あまりにも多くの業者が参入したことで、供給が過剰になったということも見過ごせなくなります。

 

そこで、政府は毎年、固定価格の変更をおこなっています。例えば2012年にはじまた当初は1kW 40円でしたが、2016年では24円となっています。この金額を10年〜20年にわたって保証するという制度ですので、2012年に参入した企業は大いに得をしたことでしょう。一方、参入が遅れれば遅れるほど、買取単価は下がる傾向にあり、旨味が減っているということでもあります。

 

変動方式とは?

そこで政府はこの制度について見直しを検討しており、その案として浮上しているのが変動方式です。買取方式を固定せず、長期にわたって変動させる方式であり、そのときの状況に応じて価格を決める方向へと舵を切ることになりそうです。

 

つまり、今後はエネルギーの買取価格を法律で縛るのではなく、そのときの状況に応じて価格を変動していくことになると思われます。

 

変動方式の場合は、入札方式を導入することが可能になります。

 

安い札をいれた事業者から順に落札者となり、政府負担が軽減されることになります。

 

ただし、いきなり入札方式を導入すると事業者や政府の中で混乱することが想定されることから、一定比率のもとで価格を変動させたり発電総量に応じて価格を変えていく方式を導入したりしながら、変動方式に慣れていく必要があるでしょう。

 

変動方式への移行で懸念される問題

それまで価格が固定されている状態から価格を変えていく制度へと変えようとすると、今まで顕在化していなかったいろいろな問題が起きてくることも考えられます。

そのひとつとして考えられるのが、適正な価格はどのくらいか?という点ではないでしょうか。とくに入札制度を検討している場合には、ついてまわる問題だと思います。

 

政府が考えている価格と各企業が考えている価格とでは相違があることが予想されますし、基準となる額がまったく示されていないので、入札する側も応札する側も適正価格がどのくらいか?が、今の時点ではまったく想定がつきません。

 

そのため、しばらくはドイツなどすでに変動方式を導入している国の運用状態を調べ、どのような状態になっているのか、を知る必要があるでしょう。

 

さらに買取価格が法律の範疇から外れることになるため、価格をバランスよく設定するセンスも求められそうです。民間企業の意向や消費者の考えが反映されるようになると思われ、費用をさらに低く抑える効果が期待できるでしょう。

 

ただし、どのように価格を変動させていくか?は、今後検討しておかないといけない項目であり、政府だけではなく民間企業や消費者とどう折り合いをつけていくか?に今後注目が集まることでしょう。

 

2017年の制度について

固定買取制度は2017年現在でも続いています。そこで簡単に、2017年の制度についてご紹介しましょう。

 

まず日本のエネルギー自給率ですが、6%と言われています。これは、石油や天然ガスが占める割合が大きいことを示唆しています。また、原発をすべて停止させた影響も考えられるでしょう。

 

固定買取制度では、対象となる再生可能エネルギーは指定されています。現在、「太陽光発電」「風力発電」「水力発電」「地熱発電」「バイオマス発電」5つが制度の対象です。これは毎年見直しがありますので、例えば5年後には新しい再生可能エネルギーが使い果たされている可能性もあれば、5つのうちから外されているものもあるかもしれません。

 

現状、これらの再生可能エネルギーは、ほとんどが水力発電と言われています。再生可能エネルギーのなかでも最も歴史があり、技術力が低い国でも導入できるほど手軽に扱える発電方式です。ただ、その反面環境破壊につながることもあり、日本では今後新しく建設されることはないと言われています。

 

そんな水力発電ですが、日本全体のエネルギーの8.4%を占めています。その他の再生可能エネルギーについては、すべて合わせて4.4%と言うのが現状です。つまり、再生可能エネルギーで12.8%しか電力を作れていないということ。

 

固定価格買取制度によって、太陽光発電が増えたとはいえ、まだまだ十分とはいえません。

 

平成29年度以降の買取価格

現状、太陽光発電(2,000kW以上)にいたっては、平成28年度までは1kW 24円で取引が行われていました。しかし、平成29年度以降は入札制度により決定されることとなります。調達期間は20年とされる予定です。

 

そのほかの10kW未満(出力制御対応機器設置義務なし)は、平成28年度は1kW31円ですが、平成29年度には28円、平成30年度には26円、平成31年度には24円と年々下がる傾向にあります。

 

風力発電については、20kW以上(陸上風力)は平成28年には22円でしたが、平成29年には21円、平成30年度には20円、平成31年度には19円となる予定です。また、20kW未満については平成28年度55円、平成29年度以降も55円となっています。

 

ちなみに契約期間については、20年とされる予定です。

 

日本で一番使われている水力発電ですが、これも徐々に金額が下げられていく予定になっていますが、太陽光発電よりは価格の減少が抑えられています。例えば、1,000kW〜5,000kWの場合、平成28年度は29円でしたが、平成29年度以降も29円と価格が据え置きにされています。

 

地熱発電についても、15,000kw以上は平成28年度で26円でしたが、平成29年度以降も26円と据え置きです。

 

なぜ、このような価格差が生まれるのでしょうか?その原因は、どの程度普及が進んでいるかということが言えるでしょう。太陽光発電については、今まで多額の補助金をだして、普及をサポートしてきました。そのおかげで様々な業者の参入があり、設備の導入が進んでいます。

 

メガソーラーなどソフトバンクが建設をしたことを覚えている人もいるのではないでしょうか。このように、太陽光発電は日本全体で注目を集め、最近では個人宅にもつけられるようになってきました。今後も、普及が進むであろうことから、補助金の目的も終えつつあります。

 

ただ、水力発電や風力発電などのその他再生可能エネルギーについては、まだまだ予断が許されない状況です。というのも、風力発電や地熱発電にいたっては、まだまだ導入コストが高く思ったよりも導入が進んでいません。そのため政府も、買取価格を据え置きすることで長期的なサポート体制を敷いています。

 

まとめ

固定価格買取制度は、2012年に始まりました。それから数年が経過していますが、太陽光発電についてはその役割を徐々に終えつつあります。

 

しかし、日本のエネルギー自給率はまだまだ低いのが現状。これから再生可能エネルギーの普及が期待されていることは、疑う余地はないでしょう。

2018/02/10

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