株式会社RecoD(れこど)

052-759-5222(全国対応)

株式会社れこどが運営する、エネルギーに関する日本最大級のブログメディア-エネルギープレス

電力の新規参入事業者PPSとは?その仕組みをご解説


img_pps_structure_01

従来、需要家(電力を求めて購入する顧客)が電気を利用するには、東京電力や関西電力など既存の大手電力会社が供給した電力を活用していました。

その後、規制緩和という日本社会の流れの一環で、長らく大手電力会社による地域独占状態であった電力事業にも規制緩和の波が押し寄せました。ついに、電力の市場にも競争原理が導入されたわけです。

 

その流れを受けて誕生したのが、PPSと呼ばれる電力の新規参入事業者です。本記事では、PPSとはどのような事業者で、どのように電力を需要家に供給するか、その仕組みをご解説いたします。

 

PPSとはどのような事業者か?

PPSとはPower Producer and Supplierの略称で、特定規模電気事業者のことを指し、通称「新電力」とも呼ばれます。

 

PPSは、東京電力などの既存の電力会社以外にも電力供給ができる事業者で、2000年に施行された改正電気事業法により誕生した新しい形の電力会社になります。同法案によって電気小売が自由化されたため、既存電力会社以外の事業者でも電力市場に参入が可能になったわけです。

 

PPSには各地域への電力供給の義務はなく、電気料金を自由に定めることが出来ます。そのため、既存の大手電力会社の電気料金よりも格安で電力供給が可能となっています。

 

PPSが提供する電力の源は自社の発電設備によるものや、卸電力市場から調達したもの、他の工場で生み出される余剰電力を買い取ったものなど様々で、PPSに参入する業種としては鉄鋼会社、商社、ガス会社、石油会社など多くあります。2015年6月現在、PPSとして届けられている数は663社(※)となっています。

(※)経済産業省ウェブサイトを参照

http://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/summary/operators_list

 

なお、2015年6月現在では、PPSによる電力供給先は契約電力が50kW以上の需要家に限られています。つまり、顧客の立場から見れば、50kW以上の電力需要であれば、電力会社を自由に選べるようになっているわけです。

 

PPSから需要家へ電力を供給する仕組み

PPSとは上記の通り、既存の大手電力会社以外の新規参入した電力事業者になりますが、それでは、どのような仕組みで電力が需要家に伝わるのでしょうか。

 

従来は以下の経路で需要家に電力が供給されてきました。

「既存電力会社の発電所による電力」 → 「既存電力会社が保有する送電線網」 → 「需要家」

 

一方、PPSの場合は以下のようになります。

「PPSが提供する電力」 → 「既存電力会社が保有する送電線網」 → 「需要家」

 

つまり、電力の源は異なるものの、送電については既存の大手電力会社の送電設備を活用することになります。

 

なお、何らかの事情でPPSが電力を供給できなくなった場合でも心配はありません。PPSと既存電力会社は送電委託契約を結んでおり、PPSによる電力供給が途絶えても、その地域の既存電力会社が電力供給をバックアップ(代行)できる仕組みになっています。したがって、電気料金が安いとは言うものの、電力の品質低下の懸念はほとんどないと言えるでしょう。

 

PPSが提供する電力は、上記にも少し触れましたが、自社内の発電設備によって生み出された余剰電力や他工場等から調達した余剰電力など、PPSの形態によって異なります。電源としては、火力、風力、バイオマスなど多様な種類になります。

 

まとめ

電力自由化によって誕生したPPSと呼ばれる新しいタイプの電力事業者。このPPSによる電力供給のおかげで、現在では50kW以上の高圧電力を求める需要家は、従来よりも割安で電力の調達が可能になっています。

 

PPSの登録数は2015年6月現在で663社となっておりますが、2016年からは家庭向けの低圧電力についても自由化が行われる見通しです。

 

そのため、今後は電力市場に参入する多様なPPSが誕生すると思われ、その結果、電力市場の競争によってさらに価格も低下し、高い品質の電力サービスが生まれることが期待できます。このような電力事情から考えると、今後電気代を少しでも安くしたい場合は、PPSの活用がお勧めすることができます。

 

PPSとはどのような事業者でどのような仕組みなのか、本記事がご理解の一助となれば幸いです。

 

(参考)
経済産業省公式ウェブサイト

http://www.enecho.meti.go.jp/

2015/07/03